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コロナの影響を受け、帰化の条件(生計要件)を満たすのが難しい飲食店など経営者

11月が、帰化申請をスタートされる方が多いようです。

 

当事務所でも、年内に始めておきたい方の駆け込み時期なのでしょうか、11月はかなり帰化のご相談予約が多くなっております。

 

その中で、今年多いなと感じるのが、

コロナの影響で、帰化申請の生計の要件を満たすのが難しいと思われる方の増加です。

 

ケースにもよりますが、多くの場合には、帰化をするには、申請人や同居の家族の安定収入で、安定的な生活ができることが要件のひとつになっています。

 

この安定収入については、実際に生活ができているかどうかよりも、書類としてその収入が証明できるかが非常に重要となります。

 

たとえば、顕著に表れるのが個人事業主の方です。

 

売上はそれなりに上がっているのに、ほとんどが経費で、所得としては、ほぼ申告していない。

その方の収入が主な生活のもとである場合には、帰化申請をしても許可される可能性は低いと言えます。

 

最近では、コロナの影響を受けて、飲食店や美容、マッサージ店、催し物の設営などさまざまなお仕事について、収入が減っていて、コロナが始まる前なら、問題なく帰化申請が出せていた方でも、給付金などで何とか生活費をまかなっている方も増えており、今すぐに帰化申請を出すのが難しいという方の割合が例年より高くなっています。

 

特に個人事業の方の場合は、売り上げが戻ったからと言ってすぐに申請できるのではなく、安定的な収入に戻り、それをある一定の期間分の確定申告などで証明ができ、納税義務もはたしていなければいけませんので、次申請できるまでは少し先になってしまうケースが多いです。

 

それでも、どのように確定申告等をして、どの時期に申請すれば帰化がスムーズにできるかが分かれば、これからの展望も見えてくる場合もありますので、次の確定申告時期の前にご相談されて今できることを確認されるのも一つの方法と言えます。

 

また、会社役員の方にも同様のことが言え、上記のような業界の方の場合は、直近の期が赤字になっている方も多く、申請時期と今後のすべきことを確認しつつ、準備が必要な方もいらっしゃいます。

 

コロナなど何が起こるか分からないからこそ、今もし、帰化申請が出せる条件的なものをクリアしているのであれば、一日も早く専門家に依頼され、帰化されることを強くお勧めいたします。